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カイロプラクティックの考え |
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| カイロプラクティック特有の概念・サブラクセーションとは何か? |
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関節が十分な可動域を欠き、それに関連する神経の流れが100%ではない状態の事をカイロではサブラクセーションとよびます。すると、その神経が支配している組織(内臓機能等)・自律神経・腕や足など筋肉が十分に機能を果たさなくなり、身体に微細な疼痛や関節の可動性低下などの症状が現われてきます
個人的考察 サブラクセーションとは何か?
今も昔も常にカイロプラクターの論争の的になってきました。
我々は体に内在する自然治癒力(イネイトインテリジェンス)を想定して治療を行うわけですが、そのイネイトインテリジェンスを抑制している厄介ものが関節に発生するサブラクセーションという現象としています。
しかしサブラクセーションは特に痛みを伴うわけでもないし、日常生活をおくるうえでは差して自覚する事も支障がでる事もほとんどありません。
外傷などによるカスリ傷には自然治癒力が働くのに、日常生活でそんなに当たり障りのないサブラクセーションに自然治癒力が太刀打ちできないなんて「一体サブラクセーションって何ぞや?」って話です。
サブラクセーションを放置しておくとジワリジワリと全身各所に肩コリや頭痛などの神経筋骨格機能の低下が生じます。これは臨床経験上明らかなのですが、そんな厄介な奴にもかかわらず我々カイロプラクターはサブラクセーションに対し「憎たらしいヤロー!」なんて憎悪にみちた感情はほとんど持ち合わせておらず、むしろサブラクセーションという概念なくしてカイロプラクティックの発展はなかったわけですから「こいつめ~?」って愛着すら感じています。・・多分・・・
DDパーマーが提唱した古典的なカイロプラクティックサブラクセーションはズレた骨が神経を圧迫し病気を引き起こすと考えられてきました。
つまり一つの椎体が1分節レベルで不正列をおこし神経障害や疾病を引き起こすという考えです。
これは患者さんに説明するには非常にわかりやすい解釈ですが、医学的に考えても骨がズレるというのは骨折や脱臼にあたり、我々カイロプラクターの適応範囲外になります。また神経を圧迫するという説も、四肢の絞扼性障害は別にして脊椎の椎間孔に関して言えば一番最初に影響を受けるのは軟部組織やリンパであり、二次的に神経が圧迫を起こし多少の軸索流の減少はあったとしても麻痺や痺れが起こるほど大きな影響はないと思います。また感覚も必ずしもデルマトームに従いません
1924年には、ウィラード・カーバーが、筋肉の左右バランスが原因で起こる脊椎の異常屈曲の結果サブラクセーションが発現すると提唱しました。
その筋肉のアンバランスの元をたどると"精神"つまり心や生命からくると考えたわけです。
ストレスで悩んだり元気のない人の姿勢は背筋が曲がっていたり、歩行もどことなく元気ではありませんよね。
そのような心の閉塞状態をアジャストメントで解放すれば姿勢も改善しサブラクセーションも消失、生命エネルギーも賦活すると考えたわけです。
当時からストレスに悩まされた人々がいかに多かったか伺えます。実際ストレスや感情がサブラクセーションを引き起こすメカニズムについては臨床に携わっていれば誰でも考察しうる事だと思います。
また、のちのアール・ホームウッドは自然治癒力(イネイトインテリジェンス)はDDパーマー支持でしたが、サブラクセーションについては運動神経インパルスの亢進が筋肉の収縮を生み出し、過敏と痛みをもたらすという筋肉の不均衡説のカーバーと一致しました。
反射における神経支配の異常が病気を引き起こし、その神経支配にあたる器官が病気をもたらすという神経と器官の関連性を科学的に証明しようと研究を続けたわけです。
たしかに臨床において胃酸過多の状態で迷走神経支配を考えて頚椎サブラクセーションをリリースすると胃酸の亢進が抑制されるケースもよく見受けられますので実証可能な説だといえます。
DDパーマー・そして息子のBJパーマー、BJの弟子ラルフ・スティーブンソンはサブラクセーションを生命理論で展開しました。
いわゆる実証するにはやや難解な生気論といえます。生命論的な考えとは、自然治癒力を引きだすための医療の事を差すのですが、代表的なものに鍼灸・マッサージ・漢方・ホメオパシー、そしてカイロプラクティックなど、アインシュタイン的エネルギー理論に通じる医療といえます
しかし、アール・ホームウッドの登場以降はサブラクセーションを科学的に検証しようとパラダイムがシフトしていったのです。
ナショナルカイロプラクティック大学の学長でもあったジョセフ・ジェンシーはカイロプラクティック・サブラクセーションの科学的根拠に非常に尽力された先生で、神経学的異常や構造力学的な問題に着目しました。
脊椎が異常な位置で固定化され、正常な動きを阻害しているものがサブラクセーションであり、アジャストメントは動きが硬くなった分節に行うことにあると考えました。
アジャストメントには2種類のテクニックがあり、ジェネラルアジャストメントとスペシフィックアジャストメントに分けられます。ジェネラルとは多分節アジャストの事を差し、いろんな関節がバキバキ鳴る整体チックなテクニックです。スペシフィックアジャストメントは、一つの関節に対してアジャストを行うテクニックですが、関節の可動性を改善するという目的にアジャストを行うとスペシフィックアジャストメントの方が臨床的にもかなり良い結果を生み出します。
そしてそれらに付随して遠位の関節や筋肉の状態もかなり良くも悪くも変化する事から、当時から1セグメントアジャストが全身に与える影響を臨床上十分に把握しており、かなり進んだ研究が行われていたのではないでしょうか?
1951年、フレッド・W・イリーは、直立姿勢によって体重が垂直にかかるため、人間の脊椎は構造的に障害を受けやすいと唱え、仙腸関節サブラクセーションが脊椎の構造力学的機能障害を生み出すと考えました。
今までは脊椎サブラクセーションに焦点をおいていましたがイリは骨盤に着目し、今日のベーシックディストーションパターンの基盤になったと言われています。
1952年、ベルギーのヘンリー・J・ジレーはサブラクセーションと表現するよりフィクセーション(fixation・固定)と表現した方が適切ではないかと唱えました。
しかしそれは、関節周辺の組織の機能障害の程度に応じて可動性低下が生じるとの考え方に端を発し、今日のカイロプラクティックの基礎研究の基盤を築きました。
すなわち科学的サブラクセーションの証明はデカルトやニュートン思想に立脚した機械論的生物医学モデルといえるかもしれません。
細かく挙げればまだまだいろんな説もありますが、このような考えを統合すると現在のサブラクセーションの定義は『関節がある要因によって正常な可動性を失う事により異常な状態を生み出し、生体力学的機能障害、それに続く生理学的機能不全・神経筋骨格機能低下が生じる。これを'サブラクセーションと呼び、これに対しカイロプラクターはアジャストメントによってリリース(解放)し身体機能の統合化を図るのがカイロプラクティックの基本概念』と、現時点ではこう考えても間違いではないといえます。
サブラクセーションの臨床モデル
そのようなサブラクセーションの臨床モデルですがどのような状態の指すのでしょうか?
サブラクセーションは直訳すると亜脱臼とされますがカイロプラクティックの歴史を紐解いていってもそのような医学的な亜脱臼ではなく亜脱臼以下の関節機能低下というなんとも理解し難いカイロプラクティック独自の解釈ともいえます。
初期でこそ骨のズレが神経根を圧迫し病気の原因と提唱していましたが、解剖学上そのような現象は起こりうるはずもなく、動物を使った実験では脊柱を脱臼寸前にまでズラした時にようやく神経を圧迫し下肢に痺れが現われたという研究報告があります。
これを人間に置きかえようものなら立って歩くどころか起きる事すらできないはずです。
脊柱に焦点においてみるとサブラクセーションがおこるのは椎間関節の"関節面"であり骨ではありません。
またサブラクセーションは単一の問題ではなく主に運動力学的要因もさることながら・体性ー体性・内臓ー体性・筋スパズム・結合組織の不整配列・感情の問題・そして栄養循環機能を果たす血管が複合的に侵害され関節機能の低下が生じるといわれています(VSC)
しかし意味合いがかなり広義的なため臨床の現場ではどの項目が侵害されているか特定するのはなかなか困難といえます。
主要とするところは患者さんの最大の訴えである「痛み」をどーするのか?です。
つまり痛みとサブラクセーションの関連性について考える必要がありますが、脊椎領域のどの組織が痛みを起こしているのかは実はまだはっきりとわかっていません。
有力なのは椎間関節の可動性減少により類半月をピンチングし侵害性疼痛として中枢にフィードバックしているといわれていますが、椎間関節も化学物質の痛み刺激に活発に反応しないといわれています。サブラクセーションが直接痛むのではなく、サブラクセーションに関連した症状の痛みとした方がいいかもしれません。
ただ力学的刺激や痛み刺激が自律神経反射(血圧、心拍、座骨神経の血流、脳の血液環流、胃の運動、膀胱運動、副腎機能)に影響を及ぼす事はわかっていますし、個人的にも自律神経系に注目しています。
サブラクセーションの科学的研究は人間の健康にどのような影響を及ぼしているのかが今後の焦点になってくると思うのですがBryanDCの研究によるとサブラクセーションの解明は次のようになります。
①サブラクセーションの生体力学的根拠はいまだ説明できない(試みられたが成功していない)。
②臨床的反応を根拠に、サブラクセーションはアジャストメントで開放できることが認められる。
③脊椎傍組織への痛み、およびその他の刺激は、私たちの健康を司る多くの神経的制御を変化させる(これがサブ
ラクセーションの結果である)。
④しかし、サブラクセーションの原因は神経的な病変なのか、力学的病変なのかは不明である。
このように「カイロプラクティックサブラクセーション」の論争にはまだ決着がついていません。様々な諸説も完全に科学的に証明された訳ではありませんし、この非科学的な部分を現代医学は毛嫌いします。しかし、科学的な検査で異常なしと診断された各症状に対し少なからずカイロプラクティックは効果を発揮するケースがあります。つまり科学的実証不可能な事象に対しカイロプラクティックは相当恩恵をうけているのです。ひょっとしたら身体の英知に科学が追い付いていないだけかもしれません(かと言って私のようなバカが証明できるわけではありませんが・・・)数値や画像だけでなく、感覚から得られる情報や評価を成立させる必要性・必然性がカイロプラクティックにはあるといえるのではないでしょうか?
つづく・・・ (永久に・・・)
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| カイロプラクティック治療・アジャストメントの目的 |
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アジャストメントとは、可動性の欠いた関節に対して高速・低振幅の刺激を加え、本来の正常な関節の機能を取り戻すために用いるカイロプラクティック独特の技術の事です。すると二次的に症状があらわれていた内臓などの不調も改善させる効果も期待できます。
少し詳しく アジャストメントという体表からの物理刺激はどのような作用をもたらすのか?
サブラクセーションでも少し触れましたが、アジャストメントにはジェネラルアジャストメントとスペシフィックアジャストメントの2種類が存在します。
違いはサブラクセーションのところに書いたのでそれを読んでいただくとして、ここでスペシフィックアジャストメントと表現するとBJ系の人達に誤解を招きそうなので、当オフィスはディバーシファイド・フルスパインによる1セグメントアジャストを採用しています。
つまり、ジェネラルアジャストメントのように整体チックにストレッチっぽく体の捻じってアッチコッチポキポキ鳴らすようなテクニックに対し、症状を誘発しているサブラクセーションを検査によって検出し、特定的な分節(メジャーサブラクセーション)に狙いを定めてアジャストメントを行うテクニックの事を言います。
狙いを定めてアジャスト行う訳ですから基本的に他の分節には影響を与えないように注意していますが、反回神経を介して上下2~4椎まで反射がおこるようですから多裂筋や硬膜等を介してその周辺ユニットに良い意味で分節反射をおこすようです。(セグメントがズレてても「良くなったな~」って感じるのはこのためか??)
ズレた背骨が神経根を圧迫して云々・・、それを正しい状態に戻す、という言い方をこれまでにカイロプラクティックを経験されてきた方は延々と聞かされてきたと思うのですが、現在のカイロプラクティックのサブラクセーションモデルはそのような表現は相容れません。
ではアジャストメントは何をするかといえば、ズレた背骨を真っ直ぐにするのではなくて、可動性が低下した背骨(関節)に正常な動き(機能)を改善させる事がアジャストメントの目的になります。
アジャストメントは中枢神経系に対する関節の求心性神経への情報フィードバックを正常にする作用があります。
つまり疼痛や位置的情報が椎間関節が解放された事により椎間関節内に内在する自由終末から生じた痛みの情報がゲートコントロールの発動により反射抑制され、その結果侵害受容器・運動感覚の反射で閾値が正常化・関節可動性の回復・内臓機能回復を促す効果があります。
また椎間孔内組織の恒常性は椎間関節の可動性に依存していますから、サブラクセーションにより可動性の欠いた状態が慢性的に持続すると椎間孔内の内圧が上昇し、その影響でまず軟部組織・静脈を圧迫・さらにそれに伴う漿液の貯留でわずかに神経を圧迫します。
アジャストメントによる可動性の回復は椎間孔内組織を伸展・屈曲の動きを促し、その可動性が椎間孔内にマッサージ効果をもたらす事によって健全化し血流が増大します。
つまり自律神経は動脈によって制御されていますからアジャストメントの反射作用は交感神経・副交感神経に相乗効果を生み出す可能性があるといえます。
ある局面においては腰椎・胸椎・下部頚椎と上部頚椎・仙骨へのアジャストメントを使い分けます。特に内臓から起因している問題に対しては特に重要だと考え、自律神経系に関与しているセグメントにのみアジャストメントが必要だと思います。
つまりアジャストメントは基本的に脊柱・骨盤サブラクセーションに対するアプローチが中心になりますが(四肢もしますが)単純にサブラクセーションがあるからすべての関節にアジャストメントするかといったらそうではないという事です。
サブラクセーションにより神経機能に異常がありそれが原因で腰痛や肩こり・頭痛などの症状が誘発されていれば、その症状に関連しているであろうサブラクセーションをアジャストするわけです。
また不良姿勢の改善にも効果があり、体にかかった構造的なストレスを減少させるためにアジャストメントを行う事もあります。
例えば腰仙間で椎間関節症が起こっていればL5-S1の関節が近接し摩擦によって炎症が発生します。
この場合一局集中したストレスを分散し腰仙角を増幅させなければ回復の糸口は見えてきません(カパンディ参照)要するにアジャストメントで日常の動きの中で体に支点をつくらない事が改善に向かう重要な要素になっているような気がします。
アジャストメントは関節に対し高速低振幅の構造学的刺激を介して感覚器からの情報が中枢に達している訳であって、それにより遠心性のインパルスに変化を与え効果器にも影響すると考えられます(ポリモーダル受容器?)
つまりアジャストメントで構造学的に改善を促す事と同時に神経系にも影響を与える相関的な役割をはたしているわけですから構造だけ診るわけでもないし構造を評価せず神経だけを診るのでもありません。
構造的変化を見て、神経学的な変化を考える訳です。アジャストメントによって構造・神経系にどのような変化が起こるのか?メカニズムはどうなっているのか?なぜアジャストメントをするのかを考えることができてこそアジャストメントをする意味があるのではないでしょうか?
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| カイロプラクティック特有の概念2・フィクセーション |
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骨盤・脊柱・四肢の関節の可動性が制限され、固定化されたメカニズムをフィクセーションと呼びます
少し考察 カイロプラクティックが関節を介した神経系にアプローチをするという話をしてきたわけですが、その関節がどのような状態の時に矯正(アジャストメント)を施すのでしょうか?
かつては骨がズレたり歪んでいるという言い方で表していましたが、個人的にこの表現は正しいとは思っていません。アメリカでは1920年代にこの説は早々に訂正されています。
実際背骨は側彎症などに起因された歪みはありますが、1セグメント(分節)でずれることはありません(ネッター見ればわかると思いますが)
関節には強靭な靭帯や、深部固有筋などが脊柱をしっかり支持し強い剪断応力を抑制しているので、事故などの外傷を除けばそうやすやすと骨がズレる構造になっていないのです。
したがって日常生活で骨がズレる事など絶対にありません!これには念を押しときます。
事実なんだからしょーがありません。
え~・・近年では変位したという表現をしています。
これは歪みというより「関節の機能」をあらわしているのだと思います。
つまり、なんらかの要因によって脊柱・骨盤・四肢の関節が正常な可動性を欠く状態の事を表しており、この状態を発生させたメカニズムをカイロプラクティックではフィクセーションと呼んでいます。
上記のサブラクセーションに+フィクセーションが伴っていなければアジャストメントの対称にはなりません。
このフィクセーションには自発痛はなく深部圧に対して疼痛が起こり、安静時に痛みはなく動き始めに鈍い痛みが起こるのがフィクセーションの特徴です。
フィクセーションを最初に提唱したのは、1952年、ヘンリー・J・ジレーという人物が、サブラクセーションよりもフィクセーション(固定化)とした方が適切だと述べました。
しかしそれは、関節周辺の組織の機能障害の程度に応じて可動性低下が生じるとの考え方に端を発します。
したがってこのフィクセーションには関節周囲の組織が密に関連しており、主に骨・関節包・皮膚(膜系)筋肉・椎間板・靭帯・滑液が関連しているといえます。
ですから一口にフィクセーションと評価したとしても関連する組織によってアジャストしても良いフィクセーションもあれば、アジャストを施せば事故につながる危険性をもつフィクセーションもあるので徹底した問診・視診・触診が必要になってくるのです。
ではどのようなフィクセーションに対してアジャストメントが可能なのでしょうか?まず矯正をやってはいけないフィクセーションとは
関節の癒着・病理的なフィクセーション
DJD(退行性変性・特にルシュカ)・強直性脊椎炎などの脊柱の病変・リウマチなどによる石灰沈着化 等々
退行性変性とは老化の事です。つまりボキボキ鳴らすような刺激は骨折をまねく危険性があります。
筋肉が緊張してフィクセーションが発生している場合
筋肉が緊張している場合、その筋肉が支持している関節はhypermobility(可動性亢進、関節がグラグラの状態です)である事が非常に多いです(カンパンセーションとも呼ぶ)これは患者自身が「なんかズレてんじゃない?」と錯覚してしまう不快な痛みが伴います。この場合アジャストは避け、筋肉を弛緩させ(マッサージではありませんが)関節を安定させる施術が必要になります。未熟な術者が「ここがズレいるな」と勘違いして矯正するケースが多いようです。
椎間板の破壊された事による椎間板性フィクセーション
これは改善が非常に難しいです。椎間板(disc)の退行変性や水分の減少・線維の変性・髄核の変位など椎間板組織そのものの問題です。これらには別の治療が必要となります。このケースでは放置しておくとヘルニアを誘発してしまう可能性があるので、その要素を除去するケアが有効です。当然アジャストはできません。これにはマッケンジーエクササイズや+トラクション・圧迫など様々な角度から立体的で精密的なアプローチが必要です。ですが、日常で腰椎にまた圧迫がかかる姿勢を続けていたり、栄養過多の状態ではそのリスクは常に付きまといます。患者自身が腰椎を常に伸展位(腰を反らす)を保つ努力がなければ改善には向かわないと思います。
では、アジャストによって症状や関節の機能が改善するフィクセーションとは
これは関節をとりまく結合組織が関与しています。靭帯のようなコラーゲン組織は細胞よりも間質の方が多く割合を占めます。その間質内の栄養が枯渇していると陰圧の上昇でコラーゲン線維が変性を起こし関節の可動性に影響を及ぼします。この場合、アジャストよりもモビリゼーション(揺動)やトラクション(牽引)のような、微細なアプローチにより間質に栄養分を流入させ陰圧を開放させる事で、関節可動性や筋肉の機能が改善するようです。
滑液性のフィクセーション
関節の内部は滑液という潤滑液でみたされており、関節の動きの滑らかにする働きをしています。
関節に動きがないと(デスクワーク等)滑液の粘度が上昇し、関節の動きが制限されフィクセーションが発生します。これはアジャストメントによって劇的に改善し、ポキっと乾いた心地好いクラック音が発生します。
「うちはボキボキしません」など、ポキをまるで悪治療とし「ソフトな揉み」を善とするなどで特徴を出す院が見受けられますが、フィクセーションを細かくモニターして機能構造やそれに伴う神経学的変化をイメージしていけばどのテクニックを使えば効果的かおのずとわかってきます。もちろん患者の状態を把握する事は言うまでもありませんが、重要なのはそれを判断する触診の感性なのではないでしょうか?
参考:栗原修DC 講義資料
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